クロス取引(つなぎ売り)とは!?〜基本(概要)

株主優待を少ないコストのみで取得できる取引手法をクロス取引(つなぎ売り)と言います。

株主優待も含めていくつかのケースで利用されています。

今回はクロス取引(つなぎ売り)に関して記述したいと思います。

クロス取引(つなぎ売り)とは?

同一の銘柄を信用売り注文と買い注文を同一価格で同一数量を発注し約定することです。

なお同一価格で行われるために、寄付や引けなど時間を指定して取引が行われるケースがほとんどです。

一緒の価格で取引して何の意味が!?手数料だけ損じゃないの!?

確かに売り注文と買い注文を同じ価格で取引しても、株価の上下による損益はありません。しかし、手数料を支払ってでもクロス取引(つなぎ売り)をするメリットがある場合もあります。

ではどういう場合にクロス取引(つなぎ売り)をするのでしょうか。

クロス取引が行われる主なケース

ケース①:大口の取引で株価を指定して約定させたい場合

大口の取引であれば、買いと売りを同じ金額に指定して大量発注することで、株価がある程度指定できます。かなり大口の取引になるので、個人投資家にはほぼ関係ありません。

ケース②:株主優待の取得のため

株主優待を取得するためにはある一定の時期に現物株式を取得している必要があります。現物株式だけを持っている場合は株価の変動(下落)リスクがありますので、そのリスクを回避するために、クロス取引(つなぎ売り)を利用するケースがあります。個人投資家にとってメリットとなります。

ケース③:節税対策

こちらもメリットになります。ある年に税金を多く払っている状況で、損失が出ている銘柄を一旦売って損失を確定し、同じ銘柄を買い戻すことで税金が戻ります。

の3点が主なメリットになります。

個人投資家には②と③がメリットになります。

クロス取引(つなぎ売り)の優待取得の手順

証券会社に信用取引ができる口座を開設していることを前提にお話します。

①クロス取引(つなぎ売り)したい銘柄を見つける。

②信用売をする。(※一般信用売、制度信用売の2種類があります。)

③現物買をする。(もしくは手数料次第で、制度信用買+現引or品受でも)

※②と③は同じ価格で約定するために

・朝の寄り付きで約定するように夜に注文を出しておく。(基本19時〜可)

・取引時間内にする場合は、「引け(成行)」での注文をしましょう。

④権利落ち日に現渡しor品渡しをして終了。(15時までの方が間違いないです。)

という具合です。

※②の注意点として、慣れるまでは一般信用売をオススメします。一般信用売をできる銘柄は限られますが、制度信用売には逆日歩というリスクがあります。(制度信用売りが出来ない銘柄が一般信用売りできる場合もあります。逆も然りです。)

※制度信用と一般信用の違いはコチラのページで解説していますので、ご参照ください。

クロス取引(つなぎ売り)にかかる費用

もちろんタダで優待が貰えるわけではなく、コストは少額ですがかかります。

かかる費用は、

・株の売買手数料

・一般信用売の場合は貸し株金利(証券会社や銘柄によって異なります。)

・制度信用売の場合は逆日歩(ぎゃくひぶ)がかかる場合があります。※逆日歩とは

・制度信用買後に現引(品受)を利用する場合は買い方金利

になります。

※なお配当金は「特定口座・源泉徴収あり」にしておけば、証券会社によっては拘束される期間はありますが、最終的にプラスマイナス0になります。

実際の取引を見た方が分かりやすいと思いますので、以下に2017年6月末優待だったすかいらーくを例に見てみましょう。

具体例(すかいらーくをクロス取引してみました。)

2017年6月優待で実際に取引した『すかいらーく』

※当時SBI証券で5日信用の場合(6月22日約定、6月28日現渡)

条件:貸し株金利3.9% 買い方金利2.8%

1株1667円、1000株で33000円分の食事券が貰える。

の場合にかかったコストは

信用売(一般信用売)手数料388円(税込)

信用買(制度信用買)手数料388円(税込)

買い方金利(現引時)   127円

貸株金利(現渡時)   1246円(土日を挟むため7日分)

合計で2,149円でした。

もちろん証券会社が違えばコストも変わってきますので、参考程度にお願いいたします。手数料が倍以上変わってくるケースもあります。

※SBI証券の一般信用を利用した取引を詳しく見るにはコチラ

※カブドットコムの一般信用を利用した取引を詳しく見るにはコチラ

デメリット

デメリットもまとめてみます。主なデメリットは以下の通りです。

・資金が拘束されるので一定期間の間、買付余力に影響がでる。(現物株、信用分、配当分含めて)

・配当は±0になるが、拘束された配当分が全額戻るまで時間がかかる場合がある。 ※特定口座、源泉徴収ありの口座にしましょう。年明けにはプラスマイナスゼロになるのでオススメです。

・手数料や金利がかかる。(それ以上の優待価値になるようにしましょう)

・信用売りできない銘柄もある。

・制度信用売を利用する場合は、信用売り残が信用買い残を上回る場合に逆日歩が発生することがある。(かなりの高額になることもあるので、優待額を大きく上回る損失を被ることがある。ただし、最大料率というものは決められています。)

このくらいです。

大きいリスクは逆日歩です。制度信用売には逆日歩リスクがあるので、慣れるまではくれぐれも一般信用取引を利用することをお勧めしております。

なお、一般信用売ができる証券会社は現状で6社です。(岩井コスモ証券、SBI証券、カブドットコム、大和証券、松井証券、楽天証券の6社)

まとめ

クロス取引(つなぎ売り)を利用することで、株主優待がわずかな負担で取得できます。また、場合によっては節税にも利用で着る場合があります。

ただし、制度信用売りを利用する時の逆日歩など、リスクもゼロではありません。

一般信用売りを扱える証券会社は限られますが、うまく利用しましょう!

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